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駆け出しゲームプランナーの日々を綴ります。

『五分後の世界』の食べ合わせ

去年の夏、村上龍SF小説『五分後の世界』を買いまして、ここ最近まで読んでいた私であります。移動中の電車の中で読むとちょうどいいので、読むのが遅い私でも2週間ほどで読み終わりました(それでもほかの方たちに比べれば遅いのかも)。

内容は第二次大戦を別の方向に進んだ平行世界の日本(物語中は「五分前の日本」と呼称さている)に偶然迷い込んだ主人公・小田桐がもといた世界に戻る中で、様々な人たちと接触していく、という話。

ここでの五分前の日本は第二次大戦を未だに継続しており、連合軍が日本国土に侵攻をしてきても、地下に潜り、日本の自主権回復のために戦い続けています。

その中で培った戦闘能力と技術力は世界最高水準であり、副作用のない向精神薬「向現」を開発するなど、世界からの注目を常に浴びている、という設定です。

私の能力ではこの作品の魅力を十分に語ることができないのが残念なので、一度読んでみることを強くお勧めします。

私は本を読むとき、音楽をよく聞くのですが、この作品を読んでいた時に聞いていたのが平沢進の音楽です。

平沢進の音楽は壮大であり、冷たく、近未来的で流行り廃りの関係のない、鉄で鉄をたたいた時のような音楽を奏でるのが特徴です。

「五分後の世界」はいってみれば、サイバーパンクな世界観なので、平沢進の音楽は見事にはまります。

「五分後の世界」の奇妙な独自の路線を行く舞台設定と、こちらも常に新しい音楽を提供し、こちらを楽しませてくれている平沢進の音楽は、私の中で出会うべくして出会ったと思わずにはいられません。

今回はそういう意味での食べ合わせ、ということであります。

互いを高めあう相乗効果で作品の世界観にどっぷりとつかれるわけです。

今は続編の「ヒュウガ・ウィルスー五分後の世界Ⅱ」を読んでいますが、こちらも非r沢進の音楽と一緒に味わっています。

もぐもぐ、これはうまい。

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