home base

駆け出しゲームプランナーの日々を綴ります。

漫画『仮面ライダーSPRITS』全16巻を呼んだ話・・・その2[完結編]

 全2回にわたる漫画『仮面ライダーSPRITS』に関する紹介記事の完結編です。今回はですます調で行きたいと思います。特に理由はなく、こういった書き物が不慣れなため、文体がなかなか安定しない、という試行錯誤の段階です。

 さて、前回は私の仮面ライダーにたいする愛と熱を、おさらいも含め紹介したわけですが、今回は漫画の本題に入っていきます。ドンドン!!

この漫画では、これまで昭和ライダーが戦ってきた数々の秘密結社は実は下部組織で、実はそれを裏で束ね、捜査していた「地下帝国バダン」の存在が明らかになります。

物語の始まりはアメリカのNY。人々が原因不明の死を遂げる猟奇殺人事件が頻発します。この事件の黒幕は教会の神父で、身寄りのない人を標的にしたり、夜道で人を襲うことで自分の小間使いとしてのコウモリ怪人を増やしていたのです。

この事件の捜査にあたっていたFBI捜査官であり、本郷猛=仮面ライダー1号の戦友・滝和也は単身、事件の解決にあたり、生身の体で怪人たちとの決戦に臨むのですが、そこは拳銃の弾ですら致命傷は難しい怪人です。滝はピンチに陥ります。そこで、颯爽と現れるのがわれらが仮面ライダー1号なのです。

仮面ライダーの登場により事件は無事、解決へと進むのですが、世界各地で同時多発的に怪人たちの攻撃が始まります。

 ここで注目したいのが、この物語はTV版のスペシャルを下地にしつつも、筆者の新解釈も重なっているので、漫画独自の展開がなされているところです。

私が気になったのは、オリジナルの展開です。特にキャラクター周り。

バダンと戦う特殊部隊の「SPRITS」や、ライダー同士の会話と圧倒的な画力は個人的な見どころと考えています。

前者は生身でありつつ、個々の特性と戦う理由を武器に怪人軍団と奮戦します。怪人は仮面ライダーに任せておけばいいだろう、と思う方もいるかもしれませんが、仮面ライダーだって、一人で巨大な組織と世界規模で戦うのは大変で、協力して巨悪に立ち向かう同志の存在はとても心強いのです。

次にライダー同士の会話、ですが、特別な機会にライダーが揃う場合でも、テレビ版ではかなわない共演や掛け合いが存在します。

しかし、漫画ならそれが可能で、キャラクター同士の四則演算は醍醐味といえるのでは。ライダーというヒーローの存在がいかに強固か、普段はどういった生活をしているのか、というのが伝わるのでは。

最後に画力です。ようは、見せ方です。変身やライダーキックは言わずもがな、細かい戦闘シーンでの傷すらも丁寧に、そしてそれを魅せてしまう。ライダーだって、脆く儚い生き物、そんな風に思わずにはいられません。

私がこの漫画を好きなところに、上記のほかに、昭和ライダーの重みがあります。

改造人間としての苦悩。それに呼応するように繰り出す技の数々。どんなに人類のために戦おうと、人と同じ日向の道は歩けない、影となって徹するほかない、そういった渋いにおいが各巻、各話、各ページから感じてしまいます。

もう戦うのをやめて、なんて言えません。今日のごはんがおいしいのもひょっとしたら、ライダーのおかげかもしれないわけですし(現実にはいなくとも、それに似たところで頑張っている人たちがいるはず)。

そうすると、誰しもが誰かの仮面ライダーであり、その魂はどこかで存在し続けていく、と思えてきます。

全2回にわけての投稿になった今回ですが、機会があれば、ぜひ読んでほしい漫画だと私は思っていて、ライダーが好きな人もっと好きに、平成ライダーしか知らない人は、昭和ライダーを知るきっかけになるはずです。

まとまりのない文章になってしまいましたが、仮面ライダーが好きすぎて収拾がつきそうにないので今回はここで締めさせていただきます。

ご清聴ありがとうございます。                     完!!