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駆け出しゲームプランナーの日々を綴ります。

ウォーキングしてデッド也

 突然ですが、実はわたくし、ゾンビが大好物です。

ゲームであれば、『バイオハザード』シリーズや、『デッドライジング』シリーズなんかは大好きです。と、いうことで今回はゾンビの話題。そして海外ドラマ。

その海外ドラマ+ゾンビ=というのが『ウォーキングデッド』なのです。

この海外ドラマは、2010年にアメリカで制作された、ゾンビの大量発生による世界の終末を描いた作品です。連続ドラマでありながら、毎話、映画1本分は作れるの予算が投入されているのでは、と思えるくらいにスケールの大きな作品になっています。

ゾンビ役のエキストラに然り、道路を埋め尽くす自動車の数に然り、ザ・物量としての迫力と、この作品にかかっているスポンサーの期待値として表れている気がします。

現に、シリーズを重ねるごとに人気は高まっており、世界中のゾンビ作品ファンの五臓六腑を日夜満たしているのです。私もその一人なわけですが。

 現在はシーズン6まで制作されており、シーズンごとに物語の舞台が変わったり、仲間の入れ替えがあったり、登場人物の成長が顕著に見られたり、こちらを楽しませることをやめません。展開の一つ一つがこちらの予想をいい意味で裏切ってくれます。仲間が突然死ぬなんて当たり前で、その逆で予想していなかった仲間が増えたり、なんてことも。そして、生き残った人間同士での抗争も勃発し、世紀末の無法が故の混沌とした世界観に濁った彩りを与えています。この頼んでないのに料理がどんどん運ばれてくるような仕様により、次はどんなことが起るのだろう、と気になってしまい観る手が止まりません。視聴者の飢餓感を煽るのが妙にうまいです。

 私は現在までにシーズン3まで視聴しました。私個人の感想なのですが、これまでのシーズンはゾンビ相手の立ち振る舞いが主な見どころでしたが、シーズン2の後半からは人間同士の争いも話の重要な位置に置かれるようになり、シーズン3ではこれまで恐れていたゾンビは慣れた手つきで駆除し、生存者のグループ間での争いに重きが置かれているように思えました。主人公たちは物語の最初に刑務所に身を潜めるのですが、そこに服役していた囚人グループ、そこに逃げ込む主人公たちと似たようなグループ、そこを攻めようと画策する「総督」と呼ばれる人物をリーダーとするグループ、と複数のグループにより人間対ゾンビ、というより、複数のグループの群像劇といったような構成がとられており、シーズン1,2とは違った視点で物語が楽しめます。

 魅力的な登場人物も多いのも魅力の一つかと。特に、登場人物のダリル・ディクソンはトップの人気を誇り、『ウォーキングデッド』の看板キャラクターになっています。そもそも、この作品にはアメコミの原作があり、ダリルは原作には存在しないキャラクターで、ドラマオリジナルのキャラクターになります。ではダリルの魅力は何か、それは状況を見極め下す冷静な判断と、何ものも恐れず立ち向かう勇敢さ、そしてクロスボウから重火器、ナイフまで幅広い武器に精通し、主人公を幾度となく助ける姿でしょう。あと、粗暴な性格の裏に見せる人としての優しさですね。つまり全部です。もう男から見ても文句なしにかっこいいんです。

 ゾンビものはなかなか終わりが見えない作品が多く、私がこれまで見てきたゾンビ映画も最終的に根本的な解決はなく、延々と戦いが続いていく未来を示唆する最後がほとんどでした。それがきっとゾンビ、というブランドの持つ宿命なのだと思います。

この作品も、現段階ではどう収拾がつくのかは皆目見当がつきません。でも、その長い旅路を行く主人公一行を、私はこれからも、これまで通りの世界が広がる画面の向こうから、歴史の生き証人として見ていこうと思います。そしていつか、この荒廃した世界の行きつく先を見てみたい、そう心から渇望しています。

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